映画レビュー

シェイクスピアの妻として生きるということ――『ハムネット』が突きつける愛の残酷さ

『ハムネット』を観た。観てしまった、という言い方のほうが正確かもしれない。クロエ・ジャオが監督だと知っていたから、どこか構えていたのに、気づいたら画面の前でぼろぼろに泣いていた。観終わってから2日経つ今も、アグネスのことを考えている。 ...
映画レビュー

記憶をなくした男が宇宙でひとりで目覚める 『プロジェクト・ヘイル・メアリー』が問いかける「孤独」と「つながり」

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を観た。観終わって、しばらく立ち上がれなかった。比喩じゃなくて本当に、エンドロールが流れ終わっても画面を見つめたまま動けなかった。こういう映画に出会うのは久しぶりで、その感覚を忘れないうちに書いておきたい。...
映画レビュー

『ザ・ブラフ ブラッディ・メアリーの戦い』――血の記憶を封じた女が、再び剣を握るとき

『ザ・ブラフ ブラッディ・メアリーの戦い』を観た。観終わった直後、私はしばらくソファから動けなかった。動けなかった理由が「感動」なのか「消化不良」なのか、正直に言うと、自分でもまだ整理がついていない。 静寂と暴力のあいだで息を止めた ...
ドラマ・TV感想

『Marshals』が描く”法の番人”の内側――銃口の先にある人間の話をしたい

『Marshals』を観た。Luke Grimesが主演のドラマシリーズで、2026年3月から放送が始まったばかりの作品だ。正直、最初は「『イエローストーン』のカウボーイがまた西部劇的な世界観に戻ってきたのか」くらいの軽い気持ちで再生ボタン...
映画レビュー

『Scream 7』を観て思い知った、”帰還”という名の残酷さについて

『Scream 7』を観た。シリーズへの愛着と、もういい加減終わらせてくれという矛盾した気持ちを抱えたまま劇場の椅子に座り、二時間弱を過ごした。終わったあと、しばらく席を立てなかった。感動とか興奮とか、そういう明快な感情ではなく、もっとざら...
映画レビュー

『Cold Storage』を観て考えた 恐怖と笑いの境界線に立つとき、人間は何を選ぶのか

『Cold Storage』を観た。観終わった直後、私はしばらくソファから立ち上がれなかった。ただし、それは純粋な恐怖のせいではない。怖かったのは確かだ。でもそれ以上に、笑っていいのか怯えるべきなのか分からない、あの奇妙な宙ぶらりんの感覚が...
ドラマ・TV感想

『テッド ザ・シリーズ』が描くのは、ぬいぐるみの話じゃない。”普通になれない奴”の青春だ

『テッド ザ・シリーズ(ted)』をようやく全話観終えた。観終えたのに、なんだかまだジョンの部屋にいるような気分が抜けない。あのちょっと散らかった部屋で、テッドと隣り合って座って、くだらない冗談を言い合いながらも、ふとした瞬間にお互いの孤独...
アニメ感想

『葬送のフリーレン』が暴いてしまう、私たちの「手遅れ」について

『葬送のフリーレン』を観た。観終わったあと、しばらくソファから動けなかった。正確に言えば、観終わったのではなく、まだ途中なのに何度も立ち止まってしまった。一話一話が重くて、でもその重さが不思議と心地よくて、次の話に進むのが怖いような、でも進...
ドラマ・TV感想

『マンスリー彼氏』を観て、私は自分のスマホをそっと裏返した

『マンスリー彼氏(월간남친)』を観終わったあと、しばらくソファから動けなかった。笑って、ちょっと泣いて、そして妙に居心地の悪い沈黙が胸に残った。コメディだと思って気軽に再生ボタンを押したのに、気がついたら自分自身の孤独の輪郭をなぞらされてい...
ドラマ・TV感想

『ザ・ピット』が暴いたのは医療崩壊ではなく、私たちの無関心だった

『ザ・ピット / ピッツバーグ救急医療室』を観た。正確に言えば、観終わったあと数日間、ずっとこのドラマのことを考えていた。頭の中でロビナヴィッチ医師の横顔がちらつき、あの救急医療室の蛍光灯の色味が消えてくれない。久しぶりにこういう状態になっ...
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